ワールド・レザー・プロジェクト

私たち人類は、生命を維持するための貴重なタンパク源として動物を畜産または狩猟し肉を食します。その食肉文化の副産物として排出される天然皮は、鞣し(なめし)を行うことで皮から革となり靴やバッグなどで使用可能な素材となります。なめし製法には古来より伝わる植物タンニンを使用する方法と、およそ100年前に開発された重金属系のクロムを使用する方法があります。このクロムなめしは、コスト面、生産性、物性に優れており、現在世界中の約9割のタンナー(皮革なめし業者)が採用する技術です。
近年、農業国が工業国化をする術としてこのクロム鞣しを活用し、最も身近な資源である動物皮の産業化が浸透してきました。しかし、急速な開発に排水処理の問題や労働環境・素材自体の安全面において新たな解決すべき社会的問題が世界中で発生しています。

参照サイト
https://www.hrw.org/ja/news/2012/10/09/247717
https://www.afpbb.com/articles/-/3124660

私たちは貴重な資源を有効活用するための協力活動を開始すると同時に、その生産に携わる労働者の生活が豊かになり、持続可能な産業体制作りのサポートが必要であると考え、本プロジェクトを始動します。

皮革素材を作るためにラセッテーなめし製法の技術提供を開始します。更にそこで生産された皮革が広く認知され適正な価格で流通されることが重要です。そのために日本国内を皮切りに様々な製品・ブランドに活用促進し、消費者に“伝える”事業も並行して実施します。

私たちの活動が、世界中で使用される皮革の価格や流通に大きく作用することはありません。私たちの一つ一つの事業は、皮革が本来持つ価値を伝え産業の維持継続を可能とし、そこで働く労働者、その家族、近隣住民、そして広くは世界中の人々が安心して安全に働き暮らし続けられるように活動することに意義を持ちます。

目的

世界規模でのきれいな工場排水と、安全に土に還せる皮革素材作りの実現

具体的な事例

・モンゴル国への技術協力(2018年JICA民間連携事業基礎調査)

※クリックすると拡大してご覧いただけます。


・エチオピア大使館より視察受け入れ


・南米諸国(6か国)より皮革工場排水調査団の受け入れ(主催:JICA広島)

目標

未来へ負の遺産を残さぬよう工場排水及び皮革製品の六価クロム残量をゼロにすることが必要です。私たちは、全世界へ向けた計画的な技術シェアを実施します。

参加方法

ラセッテーなめし製法の技術シェアを希望する国・企業を募ります

またはSDGインパクツ社

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